【要約】スウェーデンで社会現象となった世界的ベストセラー、「スマホ脳」①

こんにちは、ホピです。

皆さんは、一日に何時間スマホを使いますか?

私たちは、一日に平均して2〜3時間スマホを使用しているとされています。

現代ではスマホが私たちの生活に欠かせない存在となっていますよね。

しかし、一方で様々な研究が行われており、スマホが睡眠障害や健康問題を引き起こす可能性があると明らかになっています。

今回は、アンデシュ・ハンセン先生の「スマホ脳」という本を紹介します。

本書は、数々の研究結果を元に、スマホが私たちにどのような影響を与えるのか教えてくれます。

著者

アンデシュ・ハンセン先生は、スウェーデン出身の世界的に人気のある精神科医です。

脳のハッキング

スマホ脳の著者の国、スウェーデンではなんと、大人の9人に1人以上が抗うつ剤を服用。また、睡眠障害に悩まされる若者も爆発的に増えていて、スウェーデンでは、眠れなくて受信する若者の数が2000年頃と比べて8倍になっています。

なぜ、私たちの暮らしは豊かになっていってるのにうつ病や睡眠障害に悩まされている人は増えているの?

精神的な不調から身を守る重要な要素は3つあります。睡眠、運動、他者との関わりです。

これらが減ると、調子が悪くなってしまいます。

時間の無駄だと分かっていても、なぜ私達はスマホを手放すことができないのでしょう。

テレビを観ている時、食事をしている時でさえスマホを見てしいます。

そして、アプリのゲームやSNSをしてしまい1日に多くの時間を費やし、なかには睡眠をとる時間を削ってでもSNSを見たりゲームをする人もいますよね。

これでは、睡眠を取る時間はもちろん。運動する時間も他者と関わる時間も減っていってしまいます。


果たして私達は自分の意思でスマホを取り出しているのでしょうか?

残念ながら答えはNOです

SNSを運営する企業は、私たちの脳の報酬系をハッキングすることに成功したのです。

ではなぜSNSを運営する企業は、このようなツールを開発したのでしょう?

SNSを運営する企業は、広告から多くの利益を得ているんです。

その利益を増やすには、私たちからできるだけ多くの時間を奪い、SNSを利用させる必要があります。

つまり、お金のためです。

テクノロジーは私たちの生活を助けてくれますし、今や無くてはならないものです。

だからこそ、スマホが人間に与える影響をしっかり理解して使用する事が大切になります。

新しいドラッグ

できるだけ長い時間その人の注目を引いておくにはどうすればいい?人間の心理の弱いところを突けばいいんだ。ちょっとばかりドーパミンを注射してあげるんだよ。 ショーン・パーカー(Facebook社 元CEO)

なぜ皆んながこれほどスマホに熱中してしまうの?

それは、ドーパミンがたくさん出るからです。

ドーパミンとは?

簡単に説明すると脳から放出する「行動を起こさせる成分」のことを指します。

そして、ドーパミンの最も重要な役割は、「何に集中するかを選択させる」ことです。

例えば、お腹が空いているときテーブルに食べ物が出てきたら、それを見ているだけで、ドーパミンの量が増えます。

つまり、ドーパミンの分泌が増加するのは、食事中ではなく、食事を選択する行動を促すときです。

このドーパミンは「かもしれない」といった時にたくさん出ることがわかっています。

ギャンブルやスマホのガチャをやめられないのも、ドーパミンが関係しているんです。

「絶対に当たるとは限らず、もしかすると当たるかもしれない。」この不確定性がドーパミンの分泌を促します。


SNSもドーパミンの報酬システムを利用している
  • 「『いいね』が一個ついたかも?見てみよう」と思うのは「ポーカーをもう1ゲームだけ。次こそは勝てるはず」と同じ仕組みです。

マルチタスクをすることにより失われる集中力

人間はマルチタスクが苦手だ。得意だと言う人は自分を騙しているだけ! 
アール・ミラー(マサチューセッツ工科大学 神経科学教授)

ここ数年で人間は集中力を大きく失ってしまっています。

スマホをいじりながら映画を見たり、食事をする。

このように、複数のことを同時にすることは、今や当たり前のようになっていますよね。

なかには、マルチタスクするのが得意で、マルチタスクしたほうが仕事や勉強がはかどるといった人もいると思います。

しかし、私たちの脳は一度に一つのことしか集中できないようになっています。

複数の作業を同時にこなしているつもりでも、実際にやっているのは、作業の反復横跳びです。

マルチタスクの問題点

マルチタスクの問題は、脳に直前の作業が残っていることです。

例えば、勉強している最中にわずか数秒でもLINEを見てしまうと、再び勉強に集中するまでに多くの時間が必要になってしまうんです。

複数の実験からも、スマホをテーブルに置いたり、ポケットに入れているだけでも、集中力が低下することが明らかになっています。

つまり、スマホに触れなくても、近くにあるだけで、集中力や記憶力に影響を与えるということです。

最後

  • 私たちがスマホを手放せない理由はドラッグやギャンブルと一緒。使いすぎることにより中毒になってしまいます。
  • マルチタスクをすることによって集中力が低下してしまう。

私はスマホが私たちの暮らしを豊かにしてくれるし、助けてくれると思っています。

しかし、様々な国でスマホが私たちに及ぼす影響についての研究をおこなわれ、新たにわかってきたことがあります。

これらの研究でわかってきたことには、今回ブログで紹介したポイントと同じように、デメリットの影響があるといった研究結果が多くあります。

どのような物であっても、一長一短があります。短所を理解することで、より良い選択ができるようになります。

ドラッグのような影響力を理解し、自分自身で使い方をコントロールすることで、スマホは私たちの暮らしをより快適にする素晴らしい道具になっていくと思います。

読んでいただき、ありがとうございました。

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